路線価、公示地価、基準地価、実勢価格の違いとは?不動産鑑定士が解説!

あなたは、路線価や公示地価、基準地価というものをご存知でしょうか?

不動産には実勢価格もあれば、相続税路線価、固定資産税路線価、公示地価、基準地価などさまざまな地価が存在しています。

しかし、これらの価格の違いをご存知の人は非常に少ないのではないかと思います。

そこで、今回は公示地価、基準地価、路線価、実勢価格の違いを不動産鑑定士が解説していきます。

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公示地価とは?

公示地価とは、地価公示法に基づいて、国土交通省の土地鑑定委員会が公示する1月1日時点の地価をいいます。

公示地価は毎年3月中旬ごろに発表されます。

公示地価は2人以上の不動産鑑定士によって鑑定評価を行い決定されます。

全国の公示地価は、国土交通省のHPで確認することができますが、個人的にはGooglemapにポイントが落とし込んである「東京都の地価」というHPがオススメです。

基準地価とは?

基準地価とは、都道府県が調査した7月1日時点の地価をいいます。

公示地価と基準地価は非常によく似ていますが、地価の発表主体と価格時点が異なります。

公示地価は、国土交通省が1月1日時点の地価を公示するのに対し、基準地価は、都道府県が7月1日時点の地価を調査したものです。

公示地と基準地は地点が異なるものが多いですが、中には公示地と基準地が一致している地点もあります。

基準地価も同様に「東京都の地価」というHPで確認することができます。

路線価とは?

路線価には、固定資産税路線価相続税路線価の2種類があります。

固定資産税路線価とは、固定資産税の算定の基礎となる固定資産税評価額を求めるための路線価をいいます。

固定資産税路線価は、公示地価の7割程度を目安に決められています。

相続税路線価とは、相続税や贈与税の算定の基礎となる価額を求めるための路線価をいいます。

相続税路線価は、公示地価の8割程度を目安に決められています。

一般に、実務で「路線価」というと「相続税路線価」を指すことが多いです。

不動産会社に勤務している人でも、固定資産税路線価を知っている人は意外と多くないと思います。

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実勢価格とは?

実勢価格とは、実際のマーケットで取引が成立している価格をいいます。

先に説明した公示地価と基準地価は不動産鑑定士が合理的な理論に基づいて鑑定評価した価格ではありますが、実勢価格は公示地価や基準地価と乖離すること非常に多いです。

現実の取引においては、実勢価格の方が公示地価や基準地価よりも高いことが多いんです。

なぜなら、土地の売買交渉にはやや前のめりな姿勢での土地の購入があったり、土地の競争入札の場合には競争原理が働くからです。

特に最近の社会経済情勢においては、土地価格が上昇傾向が続いております。

このような状況においては、土地価格は実勢価格とより一層乖離します。

また、公示地価や基準地価は実勢価格などのマーケットの状況をみて判断することになるので、どうしても実勢価格と公示地価や基準地価の動向にはタイムラグが生じてしまうことになります。

つまり、公示地価や基準地価は、実勢価格よりも動きが遅れているんです。

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