【診断士2次試験1発合格】実際の問題を使って解き方・勉強法を解説!!

いつも不動産事典どっとこむをご愛読いただきありがとうございます。

今回は、中小企業診断士の2次試験の解き方を実際の問題を使って解説したいと思います。

中小企業診断士の2次試験ってどうやって勉強したらいいのか分からないという方が多いかと思いますので、皆さんのお役に立てたらと思います。

参考にお伝えしておきますと、私は中小企業診断士の1次試験と2次試験を8ヵ月で1発合格しています。

なぜ1発合格できたのか?

その秘密は、2次試験の勉強法、解き方にあります。

○勉強法

まずは、勉強法について説明していきます。

多くの人がそうだと思いますが、私も1次試験の合格後に2次試験の勉強を開始しました。

1次試験から2次試験まで約2.5ヶ月なので、効率良く勉強しないと1発合格をすることは難しいです。

そこで、私は情報収集をしました。

本屋で立ち読みすれば、結構な情報が集まります。

そこで、分かったことは、3つです。

①事例Ⅳの計算問題を得意にする
②事例問題(過去問、予備校の問題)を数多くこなす
③模擬試験を受ける

ちなみに、私はTACの模擬試験を受けてみましたが、なんと...

D判定!!

結構萎えますよね!笑

私も暗中模索で勉強法を考えていたので、もしかしたら自分の勉強法が間違っているのか!?と疑心暗鬼になりそうでした。

しかし、これまでの経験上、模擬試験は予備校でずっと勉強していたり、複数回の受験生の方が有利なので、本番の結果には関係ないということを確信していました。

それに、1次試験が終わって勉強してるので、1ヶ月そこらで模擬試験を受けても良い点数取れるわけないですよね!

これでA判定を取れていたら、よほどの頭が良いのでしょう。

なので、自分なりの勉強法を信じて、改善しながら、勉強を続けました。

では、その具体的な勉強法は?と言いますと…

「文章を書かずに解きまくる超高回転勉強法」

えっ!?文章書かないの?と思うかもしれません。

文章は書きませんが、単語のメモや問題文にメモくらいはします。

では、詳細を説明していきましょう。

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○「文章を書かずに解きまくる超高回転勉強法」

このブログを見てる方は、ご存知かと思いますが、中小企業診断士の2次試験は、事例問題各80分が4つあります。

その1つの事例に対して、問いが4〜5問あります。

1問100文字程度が通常です。

したがって、本番で問題を解く手順としては、下記のとおりです。

①問題文の1段落目を読む
②設問を読む
③設問から答えを予想する
④本文を読み、気になるところをチェック、メモし、キーワードを抽出する
⑤抽出したキーワードを基に解答文章を作成する
⑥解答文章を解答欄に記入する(⑥は⑤と同時でもOK)

私の場合、時間配分は
①〜④:30分程度
⑤、⑥:30分程度
予備:20分程度

しかし、これを普段の勉強でもやっていたら時間がメチャクチャかかります。

中小企業診断士の受験生は、社会人が多いのでなおさら時間はかかられません。

そこで、私が実践した勉強法は①〜④+αをひたらすらやりました。

①問題文の1段落目を読む
②設問を読む
③設問から答えを予想する
④本文を読み、気になるところをチェック、メモし、キーワードを抽出する
+αキーワードを基に文章をイメージする

これなら、1事例30分で解くことができます。

ただし、解説をしっかり読んで自分の抽出したキーワードと解答が合っているかを確認して下さい。

しかし、これだけでは効果は半分くらいです。

さらにもうちょっと工夫する必要があります。

それは、「思考回路の明確化」です。

この思考回路の明確化をすることで、爆発的に効率が上がります。

なお、さりげなく書いていますが、「③設問から答えを予想する」のプロセスはかなり大切です。

なぜなら、本文を読む前に答えを予想することで、解答に必要なキーワードを本文の中から見つけやすくなるからです。

○思考回路の明確化とは?

思考回路の明確化と書いてしまうと、やや難しそうな響きになりますが、大して難しいことはありません。

設問や問題文のキーワードに対して、自分がどのように1次試験の知識を引き出して、答えを導き出すかをフローとして描いているだけです。

分かりにくいと思いますので、実際の過去問を使って具体例を見てみましょう。

これは、私が受験勉強中に問題集に書き込んだ実際のメモです。

平成26年事例Ⅰの過去問です。

設問のキーワードからどのようなプロセスを踏めば、解答に辿り着けるかを自分なりに文章化したものです。

これが思考回路の明確化です。

これをするメリットは、下記2点です。

①理解を深めることができる

②勉強時間を大幅に短縮することができる

この思考回路の明確化は、1度目は作成するのに時間がかかりますが、2回目以降に問題を解くときに解説を読む必要がなくなるので、かなり効率的です。

1度作ってしまえば、解説を読まなくても、解答を導くまでの考え方をすぐに復習できるんです。

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〇実際に使っていたレジュメを公開!

さて、ここまで勉強方法を公開してきましたが、私が2次試験の勉強をしながら、スマホに溜め込んだレジュメを公開したいと思います。

実際に使っており、2次試験の直前は、このレジュメを見直して、実際に受験に臨みました。

○共通
・中小企業⇨強みを活かす、差別化、高付加価値化
・何か対応策をしたら、効果にまで言及するべし
・直接的な表現が見つからない場合、間接的な表現、裏返しの表現の可能性あり
・常に外部環境の変化に注意
・必ず課題をピックアップし、どこかの問題で解決しなければならないことを念頭に置く
・本文の文言をなるべく使うべし

◯◯◯事例Ⅰ◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯
・外部環境変化⇨戦略変更⇨組織構造変更
つまり、外部環境に対応して内部を変化させていくので、外部環境には注意を払う

・強みと経営課題を意識

・5つの要素
①経営管理⇨PDCA
②組織構造
③人的資源管理⇨採用(新卒、中途、非正規)、配置、評価(適切な評価制度、表彰制度)、報酬、能力開発(OJT、Off-JT、自己啓発)
④組織学習(低次学習)⇨学習組織
⑤モチベーション管理⇨内発的動機付け、職務拡大、職務充実、権限委譲

・時制に注意!

・売上規模拡大⇨新商品開発(共同開発含む)、新事業着手、海外展開 アンゾフの成長ベクトル

・新規事業・事業多角化⇨強みを活かせるか?シナジーはあるか?範囲の経済性はあるか?経営資源の配分は問題ないか?市場ニーズを満足してるか?etcを想起

・新商品の開発のとき⇨技術者を営業担当に同行させて、顧客ニーズを汲み取ることは有効

・人事制度の変更⇨内部か外部で何か変化が起きていることを予測

・組織規模が拡大⇨組織の階層化⇨組織全体としての経営管理能力の向上が必要
・組織規模の拡大⇨権限委譲、権限付与して機動的かつ迅速に動けるようにするべし

・成果主義のメリット⇨労働意欲の向上、モチベーションアップ、優秀な人材確保、責任意識を高める ろう じん せきにん

・成果主義のデメリット⇨強みを損なう可能性、短期的な利益追求(対応策:長期的な目標達成度も評価項目とする)、評価の公平性・透明性の担保が必要、内発的動機付け低下、協調性の低下、全社的な目標との連動性の確保が必要 つよ たん きょう ひょうか

・何か新しいことをする場合、導入⇨①目的を説明し、従業員の納得を得るべし、②過去の成功体験や失敗体験を活かす

・正社員の大幅増員なし⇨非正規社員、アウトソーシング想起
①非正規社員の留意点:正規社員の管理能力向上、業務標準化による非正規社員の即戦力化
②アウトソーシング:コア業務とノンコア業務の見極め、正規社員はコア業務に集中(ノンコア業務を行う外部業者にイニシアチブをとる。コア業務で高付加価値化。)、外部業者との連携強化

・新卒社員メリット⇨社内の適正な年齢構成の維持、ゼネラリスト・幹部候補育成(中長期的な人材育成)、社風や職務遂行方法に馴染ませることが出来る

・中途採用メリット⇨即戦力、教育コストを抑えられる、新しい考え方を取り入れられる

・人材育成、組織文化、事業拡大
⇨社員の参画度合いを高めることは有効

・事業部制組織メリット
⇨利益責任の明確化、事業部間の調整が軽減、迅速な意思決定が可能、大幅な権限委譲(分権管理組織)

・マトリックス制組織のメリット
⇨人的資源の共有、シナジーや範囲の経済性が得られる、組織全体として一体感が得られる、情報共有により情報処理が迅速になる

・企業規模、事業規模を大きくし、安定させるためには次世代のリーダーを育てて権限委譲させるのが有効

・製造業の強みで製品開発力や独自の技術は定番

・人事施策⇨人的資源管理、モチベーション管理を想起

・組織文化の変革⇨組織学習⇨学習する組織(環境変化に対して柔軟な組織)を想起

・海外進出のキーワード⇨取引先のグローバル化、国内市場の低迷、海外進出の負担や制限の軽減、低い賃金の利用

・新しい制度の導入⇨目的を説明し、従業員の納得を得るべし

・新製品開発の有効性アップ⇨失敗の原因や理由を明らかにし、組織知として蓄積する(共有化する)

・取り組みや対策が上手くいってないときは、外部環境に対応してない可能性あり

・垂直的統合の目的⇨販路開拓、他社商品の情報獲得、消費者市場に直接アクセス、市場情報を入手し商品開発につなげる、取引コストの削減、部品の安定調達、サプライチェーンやバリューチェーンの最適化

・買収のねらい、目的⇨迅速な経営資源の補完

・新たなことに着手⇨外部資源の活用を想起

・経営資源が限られているとき⇨優先順位を明確にして経営資源を配分するべし

・提携の失敗事例⇨受動的な提携、事前の計画が不十分、強みを活かせなかった、経営資源の組み合わせが効果的でなかった

・何かアクションを起こしたときは、外部や内部の変化に注意

・創業者一代の組織的な弊害⇨ワンマン経営で大きな権限を握っている(集権度合いが高い)、部下の育成が進まない、事業承継の遅れ

・ニッチャー⇨競合との競争回避

◯◯◯事例Ⅱ ◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯
・戦略的マーケティング ⇨ ドメイン=誰に何をどのように をイメージ ⇨ 4Pで検討 ⇨ 中小企業なので外部資源の活用を検討

・マーケティングの5つの要素
①ニーズ
②ターゲット
③地域の課題
④競合他社
⑤経営資源(強み、成功体験含む)

・従業員のモチベーション+顧客との長期的関係⇨インターナルマーケティング

・加工品は高付加価値商品であり、利益率改善に有効

・ターゲット⇨デモ、サイコ、ジオ、行動変数

・コンセプト⇨方針、考え方など想起

・製品戦略⇨ブランド戦略、品揃え戦略

・提案などの問題で検討すべき点
①ニーズ
②実行可能性(経営資源、強み、ノウハウ、成功体験を活かす)
③経営者のニーズ

・売上アップ⇨単価アップ(インストアプロモーション、関連販売、高付加価値化)× 数量アップ(新規顧客獲得、リピーター獲得、固定客化)

・原材料の販売と比較して加工品は付加価値があり利益率が高い

・コミュニケーション戦略(関係性マーケティング)⇨双方向、関係性構築を想起
効果①既存顧客との関係性強化・ロイヤルティ向上⇨リピート、固定客化
効果②ロイヤルティ向上⇨口コミによる新規顧客獲得
効果③顧客の声を製品開発に活かす
具体策:イベント、口コミ、DM、SNS、紹介制度

・年齢層+継続購入商品⇨将来の顧客となる可能性あり(顧客生涯価値LTV)

・口コミ+継続的⇨インターナルマーケティング

・売上単価アップ⇨高付加価値化(商品共同開発、原材料⇨加工品)、差別化、強み活かす、成功体験活かす、課題を克服する、ISP

・関係性マーケティング、コミュニケーション戦略
⇨ポイントカード、イベント、口コミ、DM、SNS、紹介制度

・プロモーション戦略
⇨広告、パブリシティ、人的販売、販売促進、コミュニケーション戦略、口コミ

・販売促進(プロモーション)
⇨値引き、ノベルティ、サンプリング、デモンストレーション

・過去の成功体験は使える

・新規顧客獲得のとき、体験者や消費者の声を紹介することで安心感や信頼感を得られる

・直営店のメリット⇨効果
ニーズの把握⇨製品戦略(開発)への活用
宣伝効果⇨認知度・知名度アップ、新規顧客獲得
顧客との接点獲得⇨顧客関係性強化

・リピート獲得⇨インセンティブ付与、定期的な接触
インセンティブ付与:ポイント制度、会員制度
定期的な接触:定期的なメルマガ、DM、SNS、ブログでレシピや新商品を紹介

・差別化戦略のときは、競合との比較を意識する

・顧客の声をHPに記載することで、安心感や信頼感、口コミ喚起につながる

・インターナルマーケティングは常に意識

・期待効果は直接的な効果と間接的付随的な効果を想起すべし

・顧客の声は使うことが多い、新商品に反映したり、商品の安心感などのアピールetc

◯◯◯事例Ⅲ◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯
・阻害要因の検討 ⇨ 4Mを検討

・第1問 強み
第2,3問 コスト、納期
第4問 経営戦略⇨強みと成功体験、ノウハウを活かす

・情報関係⇨情報共有、データベース化、一元管理、過去の類似案件の活用

・「問題」、「原因(外部環境変化⇨内部対応できない)」、「対応策」のどれかが出てきたら、それぞれの因果関係を把握するべし。対応策は原因に対してアプローチ。効果にまで言及するべし。

・段取り時間が長い
①多品種化⇨段取り替えが多い⇨ロット生産⇨原因:ロットが小さい⇨対応策:ロットサイズの適正化
②原因:段取り替えの作業が遅い⇨対応策:作業の標準化、部下の教育、マニュアル化
③外段取り化

・売上数量減少⇨設備の稼働率低下⇨(課題)設備の稼働率向上

・短納期⇨受注生産⇨調達or生産リードタイムの短縮
対応策:納期基準の生産計画、生産計画作成頻度を上げる、JIT体制の構築(生産リードタイム短縮、仕掛品欠品削減)

・品薄、在庫過多⇨見込生産

・情報⇨誰が知っとくべきか?誰と誰が共有すべきか?

・対応策として、継続的な見直しは有効

・OEM生産⇨受託生産⇨生産リードタイムに難あり!?を想起
メリット:生産設備の稼働率向上、規模の経済性、経験曲線効果、安定した売上高確保、ノウハウの蓄積
デメリット:自社ブランドの構築・育成が困難、依存度が高まると経営上のリスクが増大

・経験による〇〇⇨標準化、客観的なデータによる〇〇を想起

・受注獲得のメリット⇨売上拡大、設備稼働率アップ、ノウハウ・技術の蓄積、取引先との関係性強化(取引先からの依頼の場合)、改善意識やコスト意識などの〇〇意識が醸成

・対応策⇨〜〜体制の構築という解答方法もある

・対応策⇨〜〜を継続的に見直す という解答は使える

・製造業の強みで製品開発力や独自の技術は定番

・多機能、シンプルな機能⇨VE(最小の原価で必要な機能)

・新事業や受注拡大のメリット⇨ノウハウ獲得、設備稼働率向上、〇〇意識の醸成、売上拡大、経験曲線効果によるコストダウン

・段取り作業の改善⇨外段取り化

・工程間の不均衡の改善⇨ラインバランシング

・現場のレイアウトの改善⇨SLP

・配送費の削減⇨一括配送、行きと帰りで空運搬しないようにする

・完全受注生産⇨生産統制による納期遵守がポイント

・見込生産⇨在庫を減らすために、生産計画の修正機会を設ける

・カムアップシステム⇨進捗管理・納期管理する具体的手段

・確定発注情報に基づき生産計画を立てたり、納期管理をするという対応策は有効

◯◯◯事例Ⅳ◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯
・売却損は節税効果があることに注意

・設備の売却収入があるときは売却収入に法人税がかかることに留意!ただし、簿価売却の時には、売却益が発生しないので、法人税はかからない!

・フリーCF=営業CF+投資CF
⇨正が望ましい

・損益分岐点比率=固定費÷限界利益

・税引後CFや正味CFでは営業外損益を考慮しないことに注意

・ROE=(1-税率)×{ROA+(ROA-i)×負債比率}
※ROA:総資本事業利益率(事業利益=営業利益+受取利息・配当金)

・資金を負債で調達するねらい
①WACC低下による企業価値の向上
②ROEの向上(ROA>iに限る)

・相関係数=共分散 ÷(X標準偏差×Y標準偏差)
・正味現在価値を求めるときは、CF増分であることに注意

・プロジェクト評価基準
⇨回収期間法(PP)、内部収益率法(IRR)、正味現在価値法(NPV)、収益性指数法(PI、将来のCFの現価を初期投資額で除した指数)

・棚卸資産の変動が問題になってたら、当座比率を指摘する可能性あり。そうでなければ流動比率でもOK

・流動比率、当座比率⇨短期安全性

・固定比率、固定長期適合率⇨長期安全性

・予防コスト<評価コスト<内部失敗コスト<外部失敗コスト

・FCF=税引後営業利益+減価償却費-運転資金増加額-投資額
※運転資金=売上債権+棚卸資産-仕入債務
※運転資金増加額=当期運転資金-前期運転資金

・棚卸資産の増加が問題のとき、資金不足を借入れにより補填してると推定して「負債比率」か在庫増加に着目して「当座比率」を指摘する

・設備投資するとき、既存の設備の減価償却費の扱いについて要注意

・埋没原価とは、どの投資案を採択しても回収し得ない原価のこと。どのような意思決定を行っても影響を与えない原価であるので投資の意思決定時には無関連原価として計算から除外する。

・借入利息の負担が問題となっている場合、在庫を減らしたり、固定資産を売却した資金で借入金を返済し、支払利息の負担を軽減させる対応策が有効

・拠点が分散している場合、人件費や設備保守点検費の負担が大きい。さらに借入により拠点建設していたら支払利息の負担も大きくなる

・投資による収益性の評価は、広義の収益性である投下資本利益率により行う
資本利益率=利益/資本=利益/売上高×売上高/資本

私の中小企業診断士2次試験のノウハウをだいぶお伝えしました。

質問がある方は、メッセージをくださいましたら、返信致します。

皆様の健闘を祈ります。

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