会社を運営している経営者であれば、資金調達に苦労した人は多いのではないでしょうか。
資金調達をする上で、重要となるのが「運転資金」と「つなぎ融資(資金)」です。
会社を経営するうえで運転資金とつなぎ融資(資金)の違いは非常に重要なので、この記事ではこの2つの資金の違いについて解説していきたいと思います。
運転資金とは?
企業を運営していくためには、資金が必要になります。
商品を仕入れたり、店舗の家賃を支払ったり、企業を運営していくために必要となる資金を運転資金と言います。
一方、設備を購入したりする資金を設備資金と言います。
このように資金調達をする際の資金は、この運転資金と設備資金があります。
運転資金は以下の計算式で表されます。
運転資金=売上債権残高(売掛金・受取手形)+棚卸資産残高-仕入債務残高(買掛金・支払手形)
この計算式を見ていただくと分かりますが、売上債権残高と棚卸資産残高の合計が仕入債務残高を上回っていれば、運転資金が必要になります。
つなぎ融資(資金)とは?
つなぎ融資(資金)とは、キャッシュインとキャッシュアウトのタイムラグを穴埋めする資金のことを言います。つまり、一時的に資金が足りないけれども、今後確実に入金される予定である時に利用されます。
具体的にいうと、個人向けの住宅ローンの場合につなぎ融資を利用する場合が多いです。
皆さんが一戸建てを買うとき、①土地を購入して、②建築工事に着工し、③家が完成するという流れだと思いますが、住宅ローンが利用できるのは③家が完成したタイミングです。
しかし、①土地を購入したり、②建築工事の着工時の着手金などにお金が必要になります。
その場合、自己資金が多ければ問題ないかもしれませんが、自己資金が少ない場合にでもお金が必要になります。
この時に利用する融資のことを「つなぎ融資」と言います。
法人の場合でいくと、売掛金はあるけど現金が手元にない場合などが該当します。
運転資金とつなぎ融資(資金)の違いは?
運転資金の会社の運営に必要な資金であり、つなぎ融資(資金)はキャッシュインとキャッシュアウトのタイムラグを解消するための資金ですが、運転資金とつなぎ融資(資金)に明確な違いがあるというより、つなぎ融資(資金)が運転資金の一部だと考えることもできます。
ただし、運転資金には先述したように明確な計算式がありますが、つなぎ融資(資金)には明確な計算式はありません。
つなぎ融資(資金)は事前に把握するのが難しいため、金融機関の立場からしても運転資金のように把握しやすい方が融資をしやすいと言えます。
まとめ
運転資金やつなぎ融資(資金)についてご理解頂けでしょうか。
運転資金とつなぎ融資(資金)を事前に把握するように努めておくことで、安定した経営を行うことができますし、融資を受けるタイミングが遅れるのを防ぐことができます。計画的な融資計画であれば、突発的な融資依頼と比較して、金融機関が融資してくれる可能性も高くなります。
普段の経営において、運転資金やつなぎ融資(資金)の把握に努めて、計画的に準備を進めるようにしましょう。
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