中小企業の経営者であれば、金融機関からの融資を受ける際に信用保証協会の活用を検討した経験がある人は多いのではないでしょうか。
信用保証協会とは、金融機関から融資を受けたい中小企業の保証人としての役割を担う団体を言います。
信用保証協会を通した融資を一般的に「信用保証付き融資」と言います。
一方、信用保証協会を通さず、金融機関から直接融資を受けることを「プロパー融資」と言います。
信用保証協会の仕組みは、下記の図のとおりです。
ざっくり説明すると、信用保証協会に保証人になってもらう代わりに、中小企業は信用保証料を信用保証協会に支払うという仕組みです。
引用元:http://www.chiba-cgc.or.jp/information/
それでは、信用保証協会の具体的なメリットを説明していきましょう。
メリット①金融機関からの融資を受けやすくなる
信用保証協会を通すことで、金融機関からの融資を受けやすくなります。
当然のことながら、信用保証協会による審査はありますが、金融機関よりも審査は厳しくありません。
だからと言って、申し込みをすれば、信用保証協会による審査が確実に通るという訳ではありません。
あくまで、金融機関と比較して審査が厳しくないというだけです。
メリット②借入枠を大きくできる
プロパー融資を受けている場合、信用保証協会を通すことで、借入枠を大きくすることができます。
ただし、そもそもプロパー融資を受けることができてない場合、借入枠を大きくするという話にはなりません。
メリット③信用保証料を損金算入できる
信用保証料は、税法上損金算入することができます。
節税効果があるといっても、信用保証料の負担は決して軽いものではありません。
ある程度利益を確保できている中小企業であれば問題ないですが、資金繰りの厳しい中小企業にとっては意外と負担が大きいものです。
信用保証協会を通すことで金融機関から融資を受けやすくなるといっても、信用保証料の負担を考慮した事業計画を作成しないといけません。
メリット④長期融資を受けやすくなる
信用保証協会の「長期経営資金保証」という制度があり、運転資金なら3年以上15年以内、設備資金なら3年以上20年以内という保証期間が設定されています。
ただし、気を付けないといけないのは、あくまでも担保が必要ということです。
メリット⑤プロパー融資につながる可能性がある
先ほども説明した通り、金融機関からの直接融資を受けることをプロパー融資と言います。
プロパー融資は、信用保証料を支払わなくてよいというメリットがあるものの、金融機関による審査は厳しいです。
しかし、金融機関も借り入れの返済実績があれば、プロパー融資の可能性が上がります。
信用保証付き融資を活用して、金融機関からの信頼を獲得し、プロパー融資に繋げましょう。
まとめ
- メリット①金融機関からの融資を受けやすくなる
- メリット②借入枠を大きくできる
- メリット③信用保証料を損金算入できる
- メリット④長期融資を受けやすくなる
- メリット⑤プロパー融資につながる可能性がある
いかがでしたでしょうか。信用保証協会を利用する場合は、上記の5つのメリットを理解した上で、融資を受けるようにした方がよいでしょう。
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