中小企業診断士が池井戸潤の「陸王」、「下町ロケット」を分析してみた!

こんにちは。

今回は、やや趣向を変えて、今話題になっている池井戸潤の「陸王」や「下町ロケット」の分析について書いていきたいと思います。

ただ感想を述べるだけでは面白くないので、中小企業診断士的な視点で見た「陸王」や「下町ロケット」について書いていきますね。

陸王と下町ロケットの共通点って何だと思いますか?

両方の作品ともに中小企業のメーカーという点が共通しているんです。

しかも、中小企業のメーカーで両者ともに高度な技術力を有しているが、販路開拓や資金調達に苦労しているというところも見逃せません。

実は、中小企業診断士の2次試験の題材としやすい中小企業の典型的なパターンなんです。

強み:高度な技術

弱み:販路開拓力、資金調達力

このような中小企業の場合、王道なのは、強みを活かして機会に対応することです。

陸王の場合、SWOT分析をしてみると、以下のような感じでしょうか。

強み:高度な足袋の製造技術

弱み:販路開拓力、資金調達力

機会:茂木選手の故障 ⇒ ミッドフット着地のニーズあり

脅威:アトランティス社

したがって、強みである高度な足袋の製造技術を活かして、ミッドフット着地というニーズに対応するのが戦略となります。

実は、作者である池井戸潤さんは、ストーリーの作成の段階で、このような分析をしているのかもしれませんね。もしくは、意識しなくても自然と中小企業診断士的な目線があるのかもしれません。

また、中小企業は、技術はあったとしても、資金調達などの関係から大量生産が難しいことが多いです。

大量生産が難しい場合、規模の経済性(スケールメリット)を享受できないので、コストが高めになりますよね。

大企業並みのコストで製品を作ることができないのであれば、高付加価値商品により大企業の商品との差別化を図る必要があります。

これは、差別化戦略ですね。

陸王の場合も、ミッドフット着地に特化したシューズという差別化を図っています。

このように、ドラマとしてのストーリーだけでなく、中小企業診断士的な目線でドラマを見ても面白いと思います。

今回は、番外編でした。

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